【リオ・オリンピック】テニスの展望と観戦を楽しむためのちょっとした知識。
と言うわけで、リオ・オリンピックが始まります!
オリンピックと言えばテニス!
テニスと言えば、錦織!
今回のオリンピックに出場する日本代表の中でもかなりの注目度を誇る、我ら日本のテニスプレーヤー、テニスファンの奇跡のヒーローにして、フェレールと共に世界中の180㎝未満のテニスプレーヤーの希望の星、ケイ・ニシコリです!
メダル獲得の千載一遇のチャンス!数々の日本のテニスの歴史を塗り替え続けるこの男、今回もやってくれる、はず!
とは言う物の、期待だけしても仕方ないので、実際どんなもんだべ?っていうのを考えてみるのと、普段テニスを見ない人に、どんな風に楽しんだらいいのか、と言うのをちょっと解説してみたいと思います。
①実際のところ、錦織はメダルとれそうなの?
結論から言うと、かーなーり取れそう!!
とは言っても、メダル確実!ってわけではないです。
14全米以来、マスコミの煽りすぎで、あんまり詳しくない人は勘違いしがちですが、グランドスラムどころか、マスターズ、500だって、優勝するのは大変なんです。
あの人外こと、全盛期のBIG4だって、取りこぼしはいくらでもあるし(当たり前ですが)、ましてやそれを追う立場の錦織ならさもありなんという話です。
では、その辺りを前提において、「かーなーり」の辺りの説明をしてみましょう。
では、まずはドロー表を。
RIO2016 男子シングルス | tennis365.net - 国内最大級テニスサイト
このドロー表から押さえておくべき要点は、
①第4シード!
=準決まではトップ3と当たらず、すべて格下との闘い。そして、メダルまでに打倒すべき各上は最低一人だけでよし。
②ジョコビッチと反対側
=現王者ハイパーテニスサイボーグこと、ジョコビッチと決勝まで当たらないのはラッキー。準決がマレーなのはしょうがない。
③同ハーフのシード
=マレー、モンフィス、チリッチ、フェレール、ジョンソン、コールシュライバー、ペール
その中で、錦織が当たる可能性のあるシードが、コールシュライバー、チリッチ、モンちゃん。削ってくるルとか、何かと嫌なペールがおらず、サーフェスが遅いということでチリチリもそこまで怖くなく、比較的くみしやすいシード勢が集まっています。
要するに、かなりいいドローです。準決まではよほどのこと(=それこそ14全米並みのチリッチ超覚醒とか、脇腹再発とか)がない限りは、まず到達できるでしょう、
と言うか、考えられる限りの理想にかなり近い圧倒的な引きの良さ。
・・・でも、うーんこの、たまたまジョコとマレーとナダルが揃ったATP500感。
流石に、フェデラー筆頭に、バブちゃんとかベルディヒとか「いつものメンバー」が居ないと、寂しい気もします。
さて、準決までは順当に行くとして、そこからメダルを取るのに必要な条件の整理をしましょう。順当にトップシードが勝ち上がったとすると、以下の通りです。
金:マレーを倒し、ジョコを倒す。
銀:マレーを倒すも、ジョコに負ける。
銅:マレーに負けるも、三決でナダルを倒す。
この「銅」がキモです。
赤土の王者にして、皇帝/帝王と並ぶ魔人、男子テニス界のBIG4の一角、現役唯一のゴールデンスラマー、歴代二位タイのGS勝利数を誇る、テニス史において史上最高と称されるフェデラーと共に永劫に渡って語られ続けるであろう伝説の王者 ラファエル・ナダル ですが、最近は復調の気配があったとはいえ、いまいち調子が悪い上に、今回はケガ明けです。
流石に、年間ゴールデンスラムは消えたとはいえ、生涯ゴールデンスラムを目指すジョコビッチがここを取りこぼすとは思えません。
そしてまた、今回の条件であれば、錦織の勝率の方が高いとみて、間違いないです。昨年のロジャースカップの様に行くはず、と言うか、言ってくれ。
まぁ、もちろん、上位勢が、先日のウィンブルドンのジョコの様に、オリンピックの魔物に食われる可能性はもちろんありありなので、どうなるかは非常に水ものなのが困りもの。
ドローのリンクから見れますが、理由は色々とはいえ、過去のメダリストも「・・・マジ?」みたいな人が居たりするんです。
まぁ、ナダルの試合を見てみないことにはなんともではあるのですが。ナダルは気持ちで戦うタイプのファイターなので、こと国が背後にかかるオリンピックでは、とんでもない力を発揮するのが目に見えるようです・・・。
もちろん、マレーに勝ってメダルを確定してもらうのが一番いいんですけどね。
デ杯の死闘を見る限り、紙一重のところまでは来てるはずなので、大いに期待しちゃいましょう!
あと、もちろん、太郎ちゃんと杉やんも応援してあげてね!?
②テニスの見方のコツ
とは言う物の、テニスって良く分からんと言う人のために、ここに注目しようという話も少し。
テニスは基本的に、見て分かり易いスポーツです。
ボールを打って、それを枠内に返せるか、と言うそれだけなので、去年話題になったラグビーなどの様に、難解なところはありません。
単純な中に、細かい駆け引きや流れの変わり方、戦略の立て方とうとう見所はたくさんありますが、それをいきなり楽しめって言うのも無理な話なので、簡単なところから。
1)「ブレーク」がカギ
テニスは、4本先取の「ゲーム」を6本先取することで「セット」を取り、セットを2本あるいは3本先取することで「マッチ=試合」に勝利することになります。
ゲームごとにプレイヤーは交互に「サービス」を打ちます。
その選手から見て自分がサービスを打つゲームを「サービスゲーム」、相手がサービスを打つゲームを「リターンゲーム」と言います。
プロレベルの試合になると、基本的には、自分のサービスゲームを取る(=キープする)ことは大前提で、相手のサービスゲームを取ることが勝利のカギとなります。
この相手のサービスゲームを取ること、つまり、自分のリターンゲームを取ることを相手のサービスを「ブレーク」するといいます。
つまり、『いかに相手のサービスゲームをブレークするか』がテニスプレーヤーがもっとも意識していることであり、テニスの試合において大きな見せ場となります。
錦織はサーブが弱い代わりに、このリターンゲームにかなり強いため、あの身長でも、あれだけのランキングに食い込むことが出来ているのです。
②プレースタイルに注目する。
どんなスポーツでもそうですが、選手によってフォームは十色、プレイスタイルも万別ですが、テニスの場合、大きく分けて2つに分けられます。
1.攻めて強い
2.守って強い
ジョコビッチやマレー、ナダルは後者にあたり、フェデラーや錦織、チリッチは前者にあたります。
つまり、矛と盾と言うわけで。
矛と矛の殴り合い、盾と盾の削りあい、そして矛と盾の競り合い。
細かいところは分からなくても、それぞれのプレイスタイルがどちらなのかさえ押さえておけば、攻め崩した、守り抜いた、上回った と言うポイントをつかみやすくなり、観戦にもメリハリがつきます。
③スーパープレイを楽しむ
みたまんまです。
テニスはプレイの密度が濃いので、比較的スーパープレイが乱れ飛びます。
特に錦織含む最上位勢の試合はその傾向が顕著です。
1ポイントの合間のすべてが事実上のスーパープレイだったりすることもままあります。
なので、ビールでも飲みながら、お気楽にトップレベルのアスリートたちのスーパープレイに、
「マwジwwかwwwよwwwww」「なんだ、この人外wwwwwwww」「半端ねぇ、なんだよ今のwwwwwwwwwwwww」
と大爆笑するのが、ある意味正しい、スポーツ観戦の姿ではないでしょうか。
とまぁ、このくらいわかってれば、楽しく見れるのかなぁと個人的には思うのですが、どうでしょう?
とりあず、早速明日の夜、錦織の試合がセンターコート第一試合(マジか)でありますんで、ぜひ応援しましょう!
ではでは。